きらめき高校吹奏楽部 ~もしきら高に歴代ヒロインがみんな居たら~ 言えない3つのK 希望、恐怖、計画

悲報:俺氏、またポケモンカードオンラインにハマってしまう


こんばんはww
ポケモンカードがクソおもしろいんですよwww


前は別のPCでやっていたんですが、色々あってPCがオシャカになって前のIDとパスワードを忘れてしまったので、ポケモンGoを紐づけしたアカで再スタートしたんですけど…いやぁ超ぉ面白いです。

テーマデッキで数回トーナメントも優勝したので、エキスパンデッドでもバーサスで勝てるくらいのカードが揃ってきました。小さい頃はポケモンカードの大会で優勝できるなんて思ってもみませんでしたが、一応デジタルで且つ参加人数8名の小規模とはいえ優勝できたわけですから、やっぱ嬉しいです。


今日ついに念願のゲッコウガGXも入手できたし、俺氏の水デッキもそこそこ戦えるようになってきました。ただエキスパンデッドだと、よるのこうしんとか、グロスレオみたいな完成度高いデッキもちょいちょい出てきてボコボコにされたりもするので、ストレスが溜まったり晴らせたり、ムラが激しいです。無課金はやっぱりテーマで遊ぶのが一番健全ですね。


ということで、更新頻度がめちゃ落ちてますww
体調も相変わらず良くないのと、書きたいことがあまりにも多いので、どう整理するか迷っているというのもあって、DCL16前半のようなスピード感が出せないでいることが悔しいです。


以前、創作に関して「肩の力を抜いて楽しんで」とアドバイスをいただいたことがありますが、ぼくにとって楽しむということは、試行錯誤や苦悩も含めて成立することだと思ってます。ただ前向きにとらえるなら、こんなコンテンツでも自分なりに、うまく行かないのが悔しいと思えるくらいには真摯に向き合えてるのかなと、受け取っておきます。

以下本文
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「ふおおおおおおおお!!」
「……」
「だああああああ!!」
「…」
「のわあああああああ!!」
「な、何」
「めっっっっっ……ちゃめちゃ心配したっすよぉ!
 せんせぇ~!」


SHR間近、A組に駆けこんできておおげさな声を上げたのは、運動神経抜群、クールでかっこいいのに女っ気のないと評判の、あの七河君。


彼が押しかけて「心配した」と言っているのは、ある意味きらめき高校でも有名人になってしまった、凡才サックス吹き。窓際の騒がしさに、学園のマドンナも、きらめき高校男子全員の敵であるサラブレッドも、きらめき高校一の情報屋も、みんながみんな、「どうしたんだ」というような目だけでなく、複雑な思いを込めた目を向けて見守っている。


「いやぁもう、
 マジほんと、復活したみたいでほんっとよかったすよぉ!」
「…ああ、まあ…ありがと」
「いやぁもう、わた、いや、お、俺、
 どうしようかと思ってほんと、いや…。


 ね、ねぇ!?好雄君!」


まともに目を見ず、ぼそっとした声で返した直人の横、名前を挙げられた情報屋もまた、ぎこちない様子で「え、ああ…まあ…そうかな」となんともいえない歯切れの悪い反応を見せる。


「あ、あれ?な、なんすか」


自分だけ何だか空気を読めてないような感覚に、まずいなと顔をひきつらせた七河?の視線の先、魔法使いはため息混じりに窓際に顔を背けてしまう。


…2人とも、もう仲直りできないのかな……。


直人の後ろの席の子も、前の席から見ている詩織も。顔をしかめ、それでも次の瞬間には2人が何か打ち解け合うようなことがあるんじゃないかと、目を離さない。それほど彼らは、定演の騒ぎが起こるまでは仲の良い友人同士に見えていたのだから。


…高見 直人。君がどう見ても本調子でないことは、見てわかる。

だがね…。


腕を組み、ごく近い距離で離れ離れになった同級生たちから目を離すと、伊集院 レイは何やら、考え事に目を閉じた。


…それでも、君には動いてもらわねばならない。
……申し訳などという言葉では済まされないのはわかっている、だが…それでも…。


……僕にも、守らねばならないものが、あるのでね…。


「うおおおおおおおおおし!
 俺の生徒たち、おはよう!!」


暑苦しい担任も教室入りした、B組からの来訪者も去っていく、そして。
伊集院の静かに開いた目は、いつものみんながよく知る「キザ」「完璧」「かっこいい」「嫌味ったらしい」あの伊集院 レイの色に、輝いていた。


「…おはようございます、先生。 
 
 つかぬことを尋ねますが――」
「ん?なんだ?伊集院」
「それは、新たなファッションでしょうか」


フッ、と前髪を手でさっともてあそんで示したのは、教卓の横からなら若干見える、先生のズボンのチャックが、中途半端に閉まっているところ。


「おわああ!い、伊集院!」
「はい」
「つ、次はもうちょい、もうちょい内密に教えてくれ!
 頼むから!」


笑いが起こる教室。しかし、ふと笑いを乾かし、長髪を揺らして振り向いた詩織の目線の先では、まるで別世界で悲しみに耐えているかのような、浮かない顔の幼馴染が頬杖を突いていた。


…直人君、あなたは今…どういう気持ちでいるの?
朝、何を言いかけたの…?



彼がどんな気持ちか。それは、本人にさえ、よくわからない。

今こうしてこの学校のこの席に居る事、それさえ今の彼にとっては、たまらなく辛いことだ。みんなの期待する高見 直人と、今の自分は違う。だったらここに居るだけで、自分は現在進行形で誰かを傷つけ裏切っているのではないか、なら自分なんていらないんじゃないか、そういう思いが常に渦巻いているのだから。


それだけではない。これまで尽くした悪行の限りが、重くのしかかる。悪いことをした、みんなを傷つけた、もう触ってくれるなと自分から懇願した。なのに、今更手遅れなのにノコノコやってきて、やれることがあったらさせてくださいなんて、虫が良すぎるのは自分が一番わかっている。


だが、みんなが期待してくれた自分、信じてくれた自分と、己が恐れていた醜い自分は、別人ではない。本当は、醜い自分も期待していたのだ、救いを。誰か大人に認めてもらいたい、かわいそうにと言ってもらいたいと。


しかしそんな救いも、許しも、現実から目を背けていては享受できない。その証拠に、自分はこれまで幾多も手を差し伸べてもらった、なのにそれを受け入れられなかった。なぜか。


…頑張ってないから。


頑張っていない自分に、価値なんてない。自分以外にも、頑張っているのに救われなかった人をきらめき高校では何人も見てきた。なのに自分が救われるなんて、申し訳ない、分不相応だ。そう思い、結局手を跳ね除け、またいじけた行動を繰り返す。そして差し伸べられる手もなくし、落ちるところまで落ちていく。ひとりぼっちで、何もできず、後悔に胸を焼き焦がすことが、贖罪の終着点。それが醜い自分の望むことのように見えて、実はそうではない。


…本当は救われたいと思ってる。


どんなに苦しくても辛くても、気持ちも行動も前に向かなくては、現実の世界で救われることなど無い。人間の社会の中で生きていこうとするなら、そこで浮かばれたいと思うなら、頑張るしかないのだ。それがたとえ、報われないとしても。


…でも、どう頑張ればいいのか…具体的には、よくわからない。


自分が知っている、頑張ることや、一生懸命。その殆どが、あの渡り廊下でやってきたことだ。真っすぐ音を伸ばして、何度も何度も出来ないところを練習して、それで自分の罪が晴れるなら、許されるなら、幾らでもやる。


しかしそうはいかないことは、直人にもよくわかっている。

辞めさせた後輩たちが自分を恨んでいるかもしれない。そんな背後からの視線を気にするみたいに、自分が頑張る姿を見たくないと思っている人たちも、今のきらめき高校には居るかもしれないとさえ思う。


…繰り返すしかない、ごめんを。
でもそれだけじゃ足りない、現実に反省を表さなきゃいけない…。


どうやって?
それがわからないから、怖かった。不安が糸を張る原因は、まずそこにあるに違いない。


…伊集院に、何を言われるんだろう。


電話を思い出して、そして、隣の席を意識して、思う。


…俺は、どうすればいいんだろう…。
……どうしたいんだろう。


なんとなく、やらなければならないことや、どうなればいいなという未来のイメージはある。謝らなければならない人への謝罪、曲の譜読み、広告・協賛金集め…それらをひとつずつこなすのも、着実に未来へ繋がる選択ではある。だがそれでは、とても3週間の間に誰かの希望になるなどということは、出来そうもない。


気持ちは焦っている。不安も高まっていく。授業なんて本当は受けている場合じゃない、そんなことさえ思う。


…昼には紐緒さんに会いに行こう。
“あの武器”のこと、話しにいかなきゃいけない。


しかし現実はそう想像通りには進まない。


「やあ庶民」
「…。

 …何」
「例の話をしようじゃないか。
 
 なに、君の分の昼食も用意し…」
「――いや、いらない。
 …食欲、なくて」
 

ここで来た。昼には紐緒も空いているかと思ったが、そうもいかないらしい。

事前に約束していたこともあり、伊集院の誘いには敢えて首を横へ振らなかった直人は、言われるがままに教室を出て、無人の学習室へと移動した。


2人が使うには席が多すぎる、廊下に比べれば静かな教室で、伊集院は黒板脇に立つと、もう一度昼食の件を持ち出した。


「いいのかい、どうせ君の事だ。
 涙ぐましい努力を放課後遅くまで
 重ねるのだろう。

 …昼食ぐらいは、
 摂っておくべきではないかね」
「いいよ、いらない。
 食べたくない」


わずかばかり前髪の奥の目が細まるのを見て、直人は視線を逸らした。またやってしまった、傷つけた。そう思った。


「…あの。
 
 伊集院…今、どうしてんの」
「ん?今、というと?」
「いや、あの…家、とか…」
「ああ、心配には及ばない。
 そのことも今日の話にはわずかばかり
 関係があるから話しておこうと思うが――。


 …今は、極々安いアパート暮らしさ」
「アパート…?」


…君に心配されるとは。
思った以上に僕も表情に出ているのかもしれないな。


いつもより元気の無い高見 直人を目の前に、伊集院は自嘲的な笑みをこぼして言う。


「今は仮の住居…しかしこの定期演奏会が
 うまくいくか、いかないかによって、
 僕の処遇は決まる」
「な、なんだよそれ…。

 なんでお前のこれからと、定演がそんなに…」
「…フッ、理事長のお考えさ。
 僕が将来、伊集院家の頂点に
 立つその器かどうか。


 経営にせよ、人材育成にせよ、
 社外での対人関係にせよ…定期演奏会には、
 将来のシミュレーションにうってつけの 
 要素が多くちりばめられている、というわけだよ。


 よって、定期演奏会が上手くいくかどうか、
 そして僕がどれだけ貢献できたかどうか。
 それにより、僕が伊集院家に席を残すことができるか、
 そうでないか…そのすべてが決まる、というわけさ」
 

顔をしかめてその話を聞いている直人に、伊集院は敢えて、「伊集院君2号」の話をしなかった。その話をすれば、きっと直人が自責の念にかられるであろうことは、わかっているのだから。


「な、なんだよそれ…。

 もしうまくいかなかったら…?」
「――その時は。
 伊集院家のことだ…どこかの財閥の子息を
 伊集院 レイと挿げ替えて、きらめき高校に
 置くかもしれないね」
「そんなの!あからさまにおかしいだろ、
 ばれないわけないって!」
「…しかしその容姿も頭脳も同じだとしたら。

 それだけのことを伊集院家なら出来うる、
 そしてやってのけてもおかしくはない」
「…いや、いやいやいや待って、そんなの…」
「そして僕は、戸籍や身分も失い、
 ……どうなるのかな。想像もつかないよ…」


落ち着いた声色だったが、語尾が幾らか震えたのを、直人は聞き逃さなかった。今、定期演奏会を進める上で一番足を引っ張っているのは、自分だ。自分が今、目の前の少年を殺そうとしている。そんな風に、直人には思えた。


「……ごめん!!」
「…え?」
「俺が、俺のせいだ…。

 俺は…お前がそんなことになってるなんて
 考えずに、自分のことばっか考えて…ああ…!」
「――自分のことを考えて何が悪い。 

 ましてや君は一度報われなかった人間、
 自分の身の置き方や社会との距離感、
 そんなものを考えないはずがないだろう。


 幾ら、君が無知な庶民であろうとも、ね」

 
難しい言い回しだが、本質を突かれた気がした。
伊集院は、数少ない彼の漏らした本音や言い分を、これまでしっかり聞いていたのだ。

 
「…君はかつて言っていたな。
 「わからない」と」
「…なにそれ、いつ……」
「今後具体的にどうすればいいのか、
 何を目指すべきなのか。
 
 そのビジョンがわからないと、
 昨日。言っていたじゃないか」


水無月に情けなく言った、昨日の放課後。伊集院はそのことを挙げたが、彼はオーディションの日に直人が喚いていた諸所の泣き言も、あますことなくしっかり聞いている。


「…庶民。君が、君自身の力を
 軽んじるのは勝手だ。
 
 だがね、演奏にせよ、行動にせよ。
 君のような人材が、自分のことだけで
 手一杯というのでは、困るのだよ」
「…そんなこと言われても。

 実際、俺は今まで大したことなんて
 してきてないと思うけど…」
「君がそう勝手に思っているだけさ。
 
 …少なくとも、僕よりは。
 君は、あの吹奏楽という庭を
 よく知っているだろう」
 

そうは言われても、その庭で人を傷つけ、ばかのひとつ覚えの練習ばかりしてきただけの自分には、そんな経験や知識など、何一つ輝いていないように思える。直人はそんな思いで言い返した。


「俺はただ…愚直な練習するぐらいしか…」
「それもまたいいだろう。
 確かに多くの人が、君の練習への姿勢を
 口々に褒めているのを聞いた。

 
 …だが僕はどうだ。
 指導者としての力…定期演奏会を成功へと
 導かせる力も、広告・協賛金を集める交渉力も、
 君のように集中して練習する力も…。

 
 何一つ、伊集院家の頂点に君臨するには
 ふさわしくない…!」
「……」


身体ごと目を背け、その背中を震わせた伊集院の述懐に、直人は「お前なのか…」と同情の目を向ける。やっぱりみんな辛いんだ、と。


…自分の理想があって、でも努力したり、
変わろうと頑張っても…認めてもらえない。でも周りから見れば、伊集院 レイはいいよな、かっこいいし頭良いし、変わってほしいよなんて思われるばっかりで。


…こうやってイメージとのギャップに苦しんでるのは、俺だけじゃないんだな……。




飛べないハードルに悩まされている人が、ここにも居た。以前、先生に対して抱いたシンパシーに、胸が重くなる。可哀想だ、気の毒だ、そう思っても力になってやる方法なんて、よくわからない。自分が立ち上がろうとしなければここには戻ってこれなかった。けれど、人の本心まで変えるような言葉は、先輩のように紡げる自信は無いから、下手な言葉をかけることが、躊躇われる。


それに伊集院の抱く理想は、自分の抱く理想を優に超えるはずだ。きっとそれは、いかに自分が大きくなろうとも悩み続けるほど、高い高い霊峰なのだろう。この街を作り上げるほどの家が、この美形の男子の家なのだから。


そして伊集院 レイは、悲しみや無力感に打ちひしがれているばかりのペシミズムで動けないような、そんな人間ではなかった。それが、レイが直人と同じような悩みを抱えているとしても、決定的な2人の差だといえた。


「…ただ、現時点では課題が多くある。
 それをすべてクリアしてからでも、
 諦め、嘆くのは遅くない」
「…課題か……。

 もう多すぎて…。
 俺もどれぐらいあるのか、よくわからないよ…」
「…そう。その通りだ」


向き直り、直人を指さして「それだ」と頷く伊集院。ところどころに冗談じみた「庶民いじり」が入っている彼だが、もうそのまなざしに見下しの色はない。同じような疑問に喘ぐ同志であるということは、伊集院もわかっているのだ。


「まぁ…先が見えないまま目の前のことから、
 君の言う愚直さながらに取り組んでいくのも、
 それはそれで誠実といえるさ。


 だがそれでは、思わぬ見落としに
 泣く羽目となるかもしれない。 
 精一杯やったのに自分を責めたくなるような
 顛末など、君もごめんだろう」
「……。ああ、そりゃあ…ごもっともだよ」
「だからこそ。計画を立てようじゃないか。
 僕と君とが、定期演奏会までに何を
 しなくてはならないか。


 そしてその目標に具体的に、
 どのようにアプローチをかけるかをね」
「…。

 …それはただの方便だろ。
 お前は、俺が何を考えてるか。
 知りたいだけなんじゃないのか」


そしてそれを知って、誰かに伝えるつもりではないか。
疑いの目と言葉を向ける直人だったが、かといって冷静になってみると、それでも自分は答えるしかないことに気付く。

突然部をめちゃくちゃにして、戻ってきて。何を考えているかなんて、誰にもわからないだろうし、気になっているだろう。どの道自分はそれを釈明して、部全体が目指しているゴールに向けて、全力でオールを漕ぐつもりがあることをはっきりさせなくてはならないのだ。


「まあ…君にしては頭の良い推察だとでも
 言っておこうか。

 だが事はそう簡単ではなくてね。

 …僕自身、そうした見通しが甘い自覚が
 大いにある。だからこそ、吹奏楽経験の長い君に
 意見を聞きたいというのも、正直なところさ」
「…中学で先生や先輩の言いなりだった俺に、
 何が言えるか…自信はないけど」
「いいじゃないか。
 今度は誰にもとがめられず、その蓄積された
 経験や知識を自分の意思で使えるんだからねぇ。
 
 
 …少なくとも。
 ああしろこうしろと言われなくとも、
 今の君には、ああしたいこうしたいという
 願いや望みがある。

 …だから、ここに戻ってきた…違うかい?」


知ったような口を利くなと毒づきたい気持ちも心中には幾らかある。だがそれが事実だと認めている自分も、確かにここに居る。だから直人は、限られた昼休みを有意義に使うためにも、伊集院の言葉をもう遮らないことにした。


「…。そうだとして。
 その、計画っていうのは」
「うむ、そうだね。
 早速だが本題に移ろうか」


伊集院がチョークを手に、何やら図を書こうとし始める。
 
彼がまず最初に書いたのは、丸で囲った「麻生先生」の文字だった。




多分、つづく






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